こんにちは、すっかり秋らしくなってきたかと思えば少し暑い本日です。今、製作しているのが「無意識に訴えかけるシリーズ」。
さて「書」の楽しみ方ってなんだと思いますか?「書」ってなぜか難しく考えられがちですが、普通に皆さんの感性で「好き」と思えるかどうか、でいいと私は思っています。ただ、書を生業とする者としては「いかにいい線がひけるか」をモットーに日々書いているつもりですし、きっと多くの書道家さんがそのようにお考えではないかと思います。
なので皆さんも一度軽い気持ちで「線」に注目して見て頂きたいな、と思っています。「字」と普段から見慣れているものなのでどうしてもカタチに目が行きがちだと思います。それにプラスして「ここすごくにじんでるなぁ」とか「めっちゃかすれている」「なんか伸びやか感じがする」とか見てみるとおもしろいと思います♪
今回ご紹介する「無意識に訴えかけるシリーズ」はその「線」自体を楽しんで頂きたいと思い作った作品です。
全体的にはうまくいかなかった作品の中には「ココの線いい感じなんだけどなぁ」という作品がたくさんあります。なんとかその子たちの魅力を伝えたくて作りました。なんという字のどの部分を使ったか、はもちろん分かっていますが、あんまりそういった「意味」を考えずに楽しんで頂きたいと思っています。
ほら、キティちゃんとかミッフィーに口がないように見ている人も気持ちや感情を投影して頂きたいと思っています。
「字」って時にパワーがありすぎると思うんです。見手側にもパワーがあれば、よい作用があると思うのですが、少し弱っている時とか無になっていろいろ考えたい時なんかには少し強すぎるんじゃないかと。そんな時にフッと墨でひかれた線を見て、いつもは勢いよく見えたかすれが何だか今日は少しもの悲しげに見えるとか、何だか窮屈に見えるとか。。そんな風に使って頂きたい作品なんです。
つい想い入れがありすぎて熱くなってしまいましたが、そんな風に「書」を皆さんに楽しんで頂けると嬉しいです。
もうぎきBASEにもアップします。他の作品も同様ですが他に2つとない作品ばかりです。好みの子はお早めに♪
2018.10.26 白峰